雑記
三行で撃つ 〈善く、生きる〉ための文章塾 作者:近藤 康太郎 CCCメディアハウス Amazon Amazonの評判が良いので読んでみたが、ガックリきてしまった。 本の中身は特別なことを言っているわけではない。鶴見俊輔の文章心得帖 (ちくま学芸文庫)と同じような感…
新人の頃は、誰しも与えられた仕事をこなすだけで精一杯である。その仕事がどういう意味を持ち、どういう流れで私のところにたどり着いたのかなど、考える余裕はない。しかし、だいたい3年も経つと、仕事のやり方も確立できて、次第に周りのことが見えてくる…
Twitterで「自分が居なくても仕事が回ることを目指す」ということを話したことがあって、それについて考えてみたい。私が言いたいのは、次のようなことだ。 1. 特定の人に依存した仕事を避けたい2. 業務の方法や経過を形として残したい3. 体系的に業務を…
地方公務員を名乗っているTwitterアカウントは、今や数え切れないほど存在する。いろいろな趣のアカウントがあるが、残念なことに、いつも文句ばかり言っているアカウントがある。 たまに自分のタイムラインに流れてきて、「どんな人かな」とアカウントの投…
生活保護の仕事をしてると、面倒くさいケースに遭遇する。その人の生活歴や障害などを見ると、しょうがないなと思うこともある。両親から虐待されたなんてケースを見ると、可哀想に思うこともあるぐらいだ。 ただ、ケースワーカーのなかには、そういった背景…
積読という言葉は、5年ぐらい前から出てきたような気がする。今や、 積読こそが完全な読書術である 作者:永田希 イースト・プレス Amazon という本が出るぐらいだ(中身は必ずしも「積読全肯定」というわけではないと思うが)。 さて、私はこういった「積読…
最近、小林秀雄の本を何冊か読んだ。 学生との対話 新潮社 Amazon モオツァルト・無常という事 (新潮文庫) 作者:秀雄, 小林 新潮社 Amazon 考えるヒント 作者:小林 秀雄 文藝春秋 Amazon 改訂版 小林秀雄の哲学 (朝日新書) 作者:高橋昌一郎 朝日新聞出版 Ama…
「このミステリーがすごい!」という賞があるが、それにあやかって「この後輩がすごい!」と思ったことを書いてみたい。 登場人物は、今年入庁したばかりで新人のAさんと、Aさんの教育係で3年目のBさん。教育係のBさんは、入庁して初めての部署が今の部署で…
面倒な人が職場にいる。 すでに定年を超え、再任用として働いている人だ。私は、その人と一緒に仕事をしている。 どのように面倒か。 彼は公務員に向いていない。自分でもよくそう言っていて、それを誇りに思っている部分すらある。つまり「俺は、“ルールだ…
私たちのTwitter上の発言ひとつひとつには、URLが付与されている。これは驚くべきことである。発言は、すべて独立して存在していて、いつでも参照可能なのだ。 何年も前の発言を取り上げられ、「前にはこんなことを言っていたじゃないか!」と批判されている…
このブログはタイピングすることによって書かれているが、例えば、勝間和代は音声入力でブログを書いているようだ。 確かに、認識さえちゃんとしてくれれば、音声入力の方が楽なのだと思う。 しかし、ハンズフリーで電話している人ですら「ひとりごとを話し…
ニュースを見て、高校生の時に吃音になりかけたことを思い出した。それは、動画サイトでスキャットマン・ジョンの存在を知ったのがキッカケだった。 「吃音を活かすなんてすごい!」と、吃音のこともロクに知らずに、彼に憧れていた。元々好きだったQueenの”…
「なるほど、こういうサービスがあるのね」と感心した。確かに、今やインターネットは、社会的なインフラといっても過言ではない状態になっていて、それがないと生活できないという面はある。 さて、3年ぐらい前だったと思うが、熱中症対策として、家具什器…
菅総理が、次期総裁選に出馬しないというニュースから、報道は政局で持ち切りである。引用したブログほど嫌悪感を抱いているわけではないのだが、SNSを見て気になるのが、こういった「総理退陣」のニュースを引用RTして「お疲れ様でした」とコメントしたり、…
彼女は、自身にうつ症状があることを告白している。この「うつ症状」というのが、医師から”うつ病”という診断を受けた上での話なのか、それとも医師から診断されていない”うつ症状”なのかというのは、結構厄介な話で、センシティブな話でもある。 ここでは、…
仕事帰りに書店をフラフラしていると、“教養”という言葉が、流行り言葉になっているのが分かる。 例えば、 ・世界の教養・教養としての○○・世界のエリートが知っている○○ など、書棚が「お決まりのフレーズ」で彩られている。あらゆるものがビジネスに必要な…
福祉事務所にはベテランケースワーカーが居る。経験豊かで、いろんな制度のことを知っている。事務処理も早い。 しかし頼りになるかと言われれば、必ずしもそういうわけではない。 ベテランケースワーカーは、いろんなことを知っている。しかしその知識は、…
例えば、脳梗塞で緊急搬送された人がいるとする。最初は急性期といって、集中的に治療する病院に運ばれる。 その後、容態が良くなればリハビリ病院に転院をして、リハビリを行うことになる。しかし、倒れたまま意識がなかったり、寝たきりになってしまうこと…
生活保護を受けている人の中には、様々な病気や障害を抱えている人がいる。昨今話題の統合失調症の人も、これまで何人も会ってきた。 一番強烈に覚えているのは、精神病院である患者さんと話をしているときだった。 その面談室は、簡易的な個室になっていて…
東京オリンピックの開会式を見た。 東京でやる意味はなにか? いろんな人が言っていることだが、何が言いたいのかよく分からない開会式だった。はっきり言って失敗だったと思うのだが、全体の構成として、多様性を意識しすぎていたのではないかと思う。 確か…
”スーパー公務員”という言葉には、前から違和感を抱いていた。以前には、こんな記事も書いたことがある。 今でもこういう気持ちは変わっていないし、むしろ違和感は強くなっている。そこで、現在私が”スーパー公務員”に対して、どう思っているのかを批判的に…
7月10日にNHK文化センター青山教室で行われた伊藤亜紗さんの講義「他者にふれる」に行ってきた。そのときに書いていたメモを参照しつつ、講義の概要と感想を書いていきたいと思う。 なぜ美学を研究対象としたのか 元々、生物学を勉強しようと思っていた。な…
地方公務員は異動が付き物だ。 いつどこに異動になるのか分からない。すべては任命権者の考え次第であって、それぞれの職員は希望を出すことは出来ても、拒否することはできない。 この状況にたいして「公務員とはそういうものだ」という意見もあれば、「職…
ライゾマティクス_マルティプレックスを見に行った。非常に面白かったので、周りながらメモしたことを元に、感想を残しておく。見出しはメモのままの文章だ。 影も再現しているのがいい これは"multiplex"についてのメモだ。記憶があいまいだが、箱だけでな…
「自分がコントロールできることに集中して、コントロールできないことは悩まないようにしよう」という内容は、自己啓発系でよく言われることだ。確か、あるスポーツ選手が言い始めて、一気に広がっていった言葉だったと思う。 こういうマインドは確かに必要…
「お願い」を聞いてもらうには、大きな意味で「信頼」が必要だ。その人がどういう人格なのか。これまでどういうことをやってきたのか。その「お願い」の中身に正当性があるか。お願いの正当性だけはなく、これまでの経緯やお願いしている人の人格、そのお願…
仕事から帰るときに、ちょうど新型コロナのモニタリング調査をしていた。 仕事柄、病院によく行くし、ずっと検査したかったのだが自費を払うのもなーと思っていたので、いい経験だと思い、調査キットを貰って、家でやってみた。 やること自体は簡単で、円柱…
先日マッサージに行った。 前の部署のときは、頻繁に行っていたのだが、異動してからは久しく行ってなかった。前部署はストレス過多だったのだろう。実は、整体動画もよく見ていて、特にカイロプラクティック的な、骨をボキボキ鳴らす系の動画が好きである。…
地方公務員のよくある志望動機として、「この地域に貢献したい」というものがある。この核となる動機に、ボランティアとか高校時代の体験など、志望者の独自性を足していくことで、動機の独自性を形作っていく。私も、そのように書いた記憶がある。 しかし「…
単純作業でミスをするのは、自分を信頼しているから 職場で年度末の文書整理を行った。それぞれ手分けをして、書類を箱に入れたり、キャビネットにしまったりということをしていた。 私は、これに登場する「新人」がやっていた文書整理を手伝っていた。 彼が…