かつげんの拠り所

1992年生のしがない子ども福祉系地方公務員のブログ

ネットでは「勝ち筋を見つける争い」が多い

ネット上の言説をあれこれ見ていると、道徳的にどうかとか、政治的にどうかという主張よりも、単に「勝ち筋を見つける」ということに執着しているように見える。

ネットスラングでいえば「これで勝つるwwww」という「勝ち筋」を、いかにひねり出していくかという勝負が行われている。 

この争いでは、もはや「より良い社会にしよう」とか「困っている人に援助の手を」のような、社会全体のための議論は目指されない。
「社会がどうなってもいいから、誰かに勝つこと」という「出し抜き」が重要となってしまう。 

この出し抜き欲求は、「みんなが知らないことを知っている」という、優越感から発生するものだ。

「みんなが知らないことを知っている」という感覚を刺激してくる話は、道徳的・政治的議論に限らず、ポップな話題でも見られる。

こういった話を読んで「へぇ~そうなんだ」で終わるならよいが、やがてこの「みんなが知らないことを知っている」という感覚自体に比重が置かれると、陰謀論に繋がり、「勝ち筋をひねり出す」という思考に繋がる。

この出し抜き欲求自体は、自然な欲求だ。

問題は、その欲求を飼いならすことができるかどうか。
社会的動物としての人間が試されているように思う。