先輩として後輩に伝えたいことを、分かりやすく整理して伝えようとすると、ものすごく陳腐な話になってしまう。
— かつげん@地方公務員 (@katsugen0331) 2022年1月9日
言葉に迷いながら、悩みながら伝えたほうが、言いたいことが伝わるのかもしれないな、最近思い始めた。
「色んな人に会って、色んな経験をしたほうがいいよ」とか。
— かつげん@地方公務員 (@katsugen0331) 2022年1月9日
本当にそのとおりだと思うんだけど、こうやって言葉にすると「なんだその陳腐な言葉」となってしまうのが辛い。
陳腐な言葉って、経験してみてその重さが分かると言うか、「こういうことだったのか!」って後から分かる言葉だから、たちが悪いよね笑
— かつげん@地方公務員 (@katsugen0331) 2022年1月9日
Twitterでこんな話をしたので、ちょっと纏めてみたいと思う。
地方公務員7年目というのは、地方公務員の世界から見ればまだまだ「ペーペー」だ。しかし、今の職場は年下の後輩が多いため、先輩然とした振る舞いが求められている。
ときには、職業人生などについて質問や相談を受けることもある。その内容が、実は私自身も現在進行系で悩んでいることだったり、その質問者と同じぐらいの年齢のときに自分も悩みながら、しかし、いつしか忘れてしまったような悩みだったりする。
だから私は、その場でパッと質問に答えられず、何だかよくわからないことをモニョモニョ言って終わってしまう。
家に帰って「あのとき、どう答えればよかったのだろう」と考えた結果、「いろんな人に会って、いろんな経験をした方がいい」とか「いつまでも下っ端の気分でいるんじゃなくて、リーダーとしての振る舞いも考えたほうがいいよ」という、どこかで聞いたような、ありきたりな答えになってしまう。
その答えを後日、本人に伝えたところで、分かってるんだか分かってないんだか、釈然としない反応になるのは、目に見えて分かる。
おそらく、こういった質問の答えに対して客観的な正しさを求めると、教訓めいた話になってしまう。教訓めいた話に足りないのは、具体的な経験である。だから、仮に教訓めいた話をしたところで、本人がそういった経験をしないと、その言葉の意味は理解できないだろう。
では、どう答えればいいのだろう。答えだけ先にあたえて、あとは本人に経験が到来するのを待つしかないのか。
なんとなく思うのは、「あなたと同じように、実は私も悩んでいる/悩んでいた」ということを率直に話す方がよいのではないか?ということだ。つまり、そういった質問に対して「正しい答え」に重きをおいて話すのではなく、その答えに至るまでの自分の経験に重きをおいて話すことで、それを追体験させる。あるいは、むしろ自分でも答えが見つかっておらず悩んでいることを話す、という方法を採ったほうがよいのではないだろうか。
こういった質問に大事なのは、上から示すような「答え」ではなくて、質問者と同じ側から寄り添うような共感なのではないか。
まだこの方法で話したことはないから、効果はいかほどかは分からないが、これから試してみたいと思う。