かつげんの拠り所

1992年生のしがない子ども福祉系地方公務員のブログ

自分の人生は、自分で決めるのか

「自分の人生は、自分で決める」というのは、なんとも威勢のいい言葉だが、そんなことは不可能である。

なぜなら、そもそも自分が生まれたこと自体が、自分で決めたことではないからだ。

そんな極論を言わなくとも、人生の中で自分で決められることなど、たかがしれている。だが、それを勘違いして「自分の人生は自分で決められる」と思っている人は、自分で決められない状況に陥ったときに、他人のせいにする。「自分の人生なのに、なぜ自分で決められないのか?」と。

そうして「自分はこうしたかったのに、あいつが邪魔をした」と他責思考に陥る。だから「自分の人生は自分で決める」という考えは、そもそも不可能であるし、実は自分を幸せにしない。

それではどう考えればいいのか。

ヒントは「自己決定」という物事のはじまりではなく、「自己責任」という物事の終わりにあるように思う。

つまり、その物事の始まりにおいて他人が決めたことであったり、自分の思いどおりにいかなかったことであったとしても、自分の人生に対しては責任を取るということだ。もっと言えば、そもそも自分の人生は、自分以外の誰も責任を取れない。誰かの命令に従っても、自分の思いどおりにいかなくても、結局は自分の身に降りかかることであって、その始末をするのは、自分しか存在しないのである。

「自分の人生は自分で決められない」という後ろ向きの諦めと「だが、自分の人生は、自分で責任を取るしかないのだ」という前向きな諦めのバランスを取ることが、よりよい人生を歩むことにつながるのではないかと思う。