「人を動かす」を読んだ。
自己啓発の古典であり、読み継がれていくものだろう。たしかに言っていること自体、間違いではないし、人を動かすためには必要なことである。
ただ「ここで言っていることを続けられるだろうか」という気持ちになった。
この本は、結局のところ「他人にギブをしていけば、人から好かれますよ」ということを言っているように読める。しかし、ギブを続ければ、いずれ自分のエネルギーは枯渇する。
わたしは昔、「神様になりたい」と思ったことがある。
神様は全知全能である。ギブし続けてもエネルギーが枯渇することはない。与え続けることができる。だから神様になりたいと思った。
しかし、あるとき気づいた。私は神様になれない。
なぜなら、私は人間だからだ。人間にできないことができてしまうからこそ「神様」なのである。私に「永遠にギブし続ける」ということは出来ない。
ギブを続ければ、いずれ自分のエネルギーが枯渇するときが来る。自分の許容範囲を超えたために、そもそもギブしたくない人だって存在する。
そういうときにどうすべきか。「人を動かす」はそれを教えてくれない。