かつげんの拠り所

1992年生のしがない子ども福祉系地方公務員のブログ

話がこじれる原因は、持っている情報の差である

生活保護の仕事をやっていると、親族やケアマネージャー、病院の相談員、近所の友人など、いろんな関係者と出くわす。

こういったいろんな関係者がいると、話がこじれることがある。その中には、キャラの濃い人によって”こじらされる”こともあるのだが、だいたいの原因は「関係者は生活保護制度をよく知らない」ということに帰結する。

例えば、病院の相談員から「なんでケースワーカーが署名してくれないんですか!」と電話がかかってくる。我々としては「何を言っているのか?」と思うぐらい、当然署名なんてできない。

しかし、相談員はそんなことは知らない。病院の相談員は医療のことには詳しいが、生活保護制度は知らないことが多い。

だから、そういうトンチンカンな要望があっても、それを態度に出さずに、分かりやすく説明する必要がある。

逆にケースワーカーは、生活保護制度には詳しいが、医療制度には詳しくない。結局、お互い様なのである。そこを「そんなことも知らないのか」という態度でいると、余計に話がこじれる。

だから悪態をつくのを我慢して、というか「制度を知らないからそう言ってしまうんだな」と捉えて、情報を与えていくしかないし、相手の立場を理解していくしかない。

つまり、問題解決には、お互いが持っている情報の差を埋めることが必要であり、それがないと解決策も提示できない。

それを「あいつは馬鹿だから」と個人のせいにしていると、いつまでたっても問題は解決しないし、同じような問題がまた起こるだろう。