かつげんの拠り所

1992年生のしがない子ども福祉系地方公務員のブログ

この後輩がすごい!2021

このミステリーがすごい!」という賞があるが、それにあやかって「この後輩がすごい!」と思ったことを書いてみたい。

登場人物は、今年入庁したばかりで新人のAさんと、Aさんの教育係で3年目のBさん。
教育係のBさんは、入庁して初めての部署が今の部署で3年目。そして、私も今の部署で3年目。つまり、私は彼と同じタイミングで、今の部署に配属された。

 

先日、新人のAさんと2人で出張にいくことがあった。ついでだから「最近どうなの?」などと話を振って、いろんな話を聞いた。

その中で、教育係のBさんの話になった。

Aさん曰く「Bさんはすごい!」らしい。分からないことを質問すると、デスクの中からファイルがすぐ出てきて、分からないことを教えてくれる。資料が整理されていて、質問したらサッと出てくるのがすごい!と言うのだ。

この話を聞いて、私は少し感動してしまった。

まず、Aさんが「資料が整理されていて、すぐ出てくるのがすごい」と思うのがすごい。Aさんは今年入庁したばかり。ということは配属されて半年しか経っていない。この時期だと、普通は「なんかよく分からないけどすごい」ぐらいの、ざっくりした感想しか持たないだろう。それが、すでに具体的なすごさを見抜いている。感心する。

そうやって“すごさ”を分解して、理由を考察するのだから、この人は伸びるだろう。「人を見て技を盗め」を実直にやっている。

次に、教育係のBさんが、資料をきちんと整理していたということにも感心した。当たり前と言えば当たり前の話だが、1年目のときからBさんを見てきた私としては、「そういうこともできるようになったのか...」と親心のようなものが芽生えた。

出張を終えたあと、私から「Aさんが『ファイルにまとめててすごい!』ってあなたのことを褒めてたよ」とBさんに伝えた。するとBさんは、照れながら「いやぁー、仕事が覚えられないんですよ、僕」とのこと。

覚えられないなら、資料を残して整理しておくという発想も、またすごい。3年もやっていたら、業務のすべては当然覚えられない。逆に忘れてもいいように資料を残し、すぐ引き出せるように整理するという方向にシフトできたのが素晴らしい。

仕事の技術というのは、こういうものを言う。

この出来事は、技術が後輩に引き継がれていく様子を見ているようで、とても気持ちが良かった。そのうち、私を追い抜いて上司になってしまう気がするが、この2人なら抜かれても良い。