かつげんの拠り所

1992年生のしがない福祉系地方公務員のブログ

公務員の話

お年寄りは、なぜ「死ぬのは怖くない」と言うのか

生活保護の仕事では、かなりの頻度で高齢者と会って話をする。今は難しいが、コロナ以前は世間話もしていた。その中で気になったのが「俺ももう長くないから」とか「もう死んだほうがいいね」と話す人が、かなりの数で存在するということだ。 私は死ぬのが怖…

工夫は、暇から生まれる

何回か保健所へ応援にいって見ているかぎり、たしかに保健所業務は逼迫している。ある人はひっきりなしに電話をかけて健康観察をしているし、またある人は何枚にも積み重なった発生届を崩して、登録の必要な「ハーシス」へ一生懸命入力している。 正直、みん…

やりたい仕事は、自分で作っていく

地方公務員は、異動希望を出したところで、それが叶うことはない。万が一叶ったとしても、「思ってたのと違う!」となることなんてザラにある。というか、むしろ自分のやりたい仕事は、出来ない方が普通である。 また、もし仮に、希望する部署に配属された上…

福祉は待つのも仕事である

福祉の仕事をしていると、この仕事がいかに人の価値観に左右されているかかが分かる。相手がどういう言動・行動を取るのか検討もつかないし、こちらが何かを勧めても、相手が嫌だといえば、仕事は前に進まない。 内部の職員相手の仕事なら、相手の行動に予測…

頑張りが吸い取られる

自分で言うのも癪だが、私は今の職場では割と頑張って仕事をしている方だと思う。成果もかなり上げている。ただ、この職場で頑張ったとしても、あまり意味がないような気がしてきた。 うちの職場は、この前書いたこんな人や、もう異動したこんな人の他にも、…

行政のキッカケ主義

日本の行政には、「キッカケ主義」があるんじゃないか。 「オリンピックをキッカケに...」や「DXをキッカケに...」といって、「その予算は、どこから出てきたんですか?」という額の予算が、関連事業に付いたりする。 そして、補助金目当てに、自治体や企業…

”無敵の人”に出会った

何年か前、ある介護施設に入所しているおじいちゃんが、窓からテレビなどを投げたというトラブルがあった。施設から「危ないからなんとかしてくれ」といわれ、「なんとかしてくれと言われても、どうも出来ないだろう」と思いつつ、ひとまず本人に会いに行っ…

ケースワーカーのかばんの中身

YouTuberよろしく「仕事カバンの中身公開!」というものでもないが、何かに有益かもしれないと思ったので、現時点での訪問セットをリストにしてみたいと思う。 訪問バッグ [グレゴリー] ビジネスバック ビジネスリュック 公式 カバートミッションデイ 現行モ…

人生の教訓は、ありきたりな言葉にある。

先輩として後輩に伝えたいことを、分かりやすく整理して伝えようとすると、ものすごく陳腐な話になってしまう。言葉に迷いながら、悩みながら伝えたほうが、言いたいことが伝わるのかもしれないな、最近思い始めた。 — かつげん@地方公務員 (@katsugen0331)…

スーツが通用しない

週7日ある中で、私服を着るのは2日しかない。だから、私服にこだわってバリエーション豊かにしても、2日間しか着る機会はない。そういうことを考え出して、いわゆるジャケパンスタイルに固定し始めている。 スーツまたはジャケパンは、どんなTPOでも通用する…

「まだ出来る」と「より良い」の狭間で、地方公務員は浮遊する

地方公務員は、業務改善の意欲が乏しいと言われる。しかし実際のところは、少なくとも若手の中では、意欲自体はあるように思う。 例えば、被保護者の家に訪問に行く際、ケース記録を持っていくことがある。ケース記録は、生活保護を受けてから今までのやりと…

新人職員から中堅職員になるために

新人の頃は、誰しも与えられた仕事をこなすだけで精一杯である。その仕事がどういう意味を持ち、どういう流れで私のところにたどり着いたのかなど、考える余裕はない。しかし、だいたい3年も経つと、仕事のやり方も確立できて、次第に周りのことが見えてくる…

「なぜ仕組みにこだわるのか?」という問いと、その答え

Twitterで「自分が居なくても仕事が回ることを目指す」ということを話したことがあって、それについて考えてみたい。私が言いたいのは、次のようなことだ。 1. 特定の人に依存した仕事を避けたい2. 業務の方法や経過を形として残したい3. 体系的に業務を…

Twitterで地方公務員を名乗って、文句ばかり言う人

地方公務員を名乗っているTwitterアカウントは、今や数え切れないほど存在する。いろいろな趣のアカウントがあるが、残念なことに、いつも文句ばかり言っているアカウントがある。 たまに自分のタイムラインに流れてきて、「どんな人かな」とアカウントの投…

面倒くさがった結果、より面倒くさいことになる

生活保護の仕事をしてると、面倒くさいケースに遭遇する。その人の生活歴や障害などを見ると、しょうがないなと思うこともある。両親から虐待されたなんてケースを見ると、可哀想に思うこともあるぐらいだ。 ただ、ケースワーカーのなかには、そういった背景…

この後輩がすごい!2021

「このミステリーがすごい!」という賞があるが、それにあやかって「この後輩がすごい!」と思ったことを書いてみたい。 登場人物は、今年入庁したばかりで新人のAさんと、Aさんの教育係で3年目のBさん。教育係のBさんは、入庁して初めての部署が今の部署で…

やりたい仕事だけをやるには

面倒な人が職場にいる。 すでに定年を超え、再任用として働いている人だ。私は、その人と一緒に仕事をしている。 どのように面倒か。 彼は公務員に向いていない。自分でもよくそう言っていて、それを誇りに思っている部分すらある。つまり「俺は、“ルールだ…

インターネット利用料は必要最低限として認められるか

「なるほど、こういうサービスがあるのね」と感心した。確かに、今やインターネットは、社会的なインフラといっても過言ではない状態になっていて、それがないと生活できないという面はある。 さて、3年ぐらい前だったと思うが、熱中症対策として、家具什器…

能力×時間=習熟度

福祉事務所にはベテランケースワーカーが居る。経験豊かで、いろんな制度のことを知っている。事務処理も早い。 しかし頼りになるかと言われれば、必ずしもそういうわけではない。 ベテランケースワーカーは、いろんなことを知っている。しかしその知識は、…

コロナ禍で面会できないことの弊害

例えば、脳梗塞で緊急搬送された人がいるとする。最初は急性期といって、集中的に治療する病院に運ばれる。 その後、容態が良くなればリハビリ病院に転院をして、リハビリを行うことになる。しかし、倒れたまま意識がなかったり、寝たきりになってしまうこと…

病名で人を見ること

生活保護を受けている人の中には、様々な病気や障害を抱えている人がいる。昨今話題の統合失調症の人も、これまで何人も会ってきた。 一番強烈に覚えているのは、精神病院である患者さんと話をしているときだった。 その面談室は、簡易的な個室になっていて…

現役地方公務員が”スーパー公務員”について思うこと

”スーパー公務員”という言葉には、前から違和感を抱いていた。以前には、こんな記事も書いたことがある。 今でもこういう気持ちは変わっていないし、むしろ違和感は強くなっている。そこで、現在私が”スーパー公務員”に対して、どう思っているのかを批判的に…

異動の不安をどうやって減らしていくか

地方公務員は異動が付き物だ。 いつどこに異動になるのか分からない。すべては任命権者の考え次第であって、それぞれの職員は希望を出すことは出来ても、拒否することはできない。 この状況にたいして「公務員とはそういうものだ」という意見もあれば、「職…

地方議会傍聴のススメ!

www.youtube.com 今回は「地方議会傍聴のススメ!」ということで、地方議会の概要と傍聴の方法などについてお話しています。 地方公務員になりたい方は、議会開催時を狙って、役所の見学と議会を傍聴を一緒にやってしまうのも、いいんじゃないかなと思います…

よくわかる!条例担当部署のおしごと!

久しぶりに動画をアップしました。 以前やっていた法規担当の仕事について、そのスケジュール等をまとめた動画になっています。 今後もマイペースではありますが、着々と動画を作っていきたいと思っています。よろしくお願いします。

【元条例作成担当者が教える!】法律・条例の読み方講座 第2回 ―条例をシンプルに読む方法―

www.youtube.com というわけで、第2回まで来ました。 今回は「条例をシンプルに読む方法」ということで、複雑な構造を持つ法令文を、どのように解きほぐして読んでいくかという話をしています。 「法制執務からみた主語の抜き出し方」は、有用なわりに、意…

「この地域に貢献したい」というが「地域」とは一体どこにあるのか

地方公務員のよくある志望動機として、「この地域に貢献したい」というものがある。この核となる動機に、ボランティアとか高校時代の体験など、志望者の独自性を足していくことで、動機の独自性を形作っていく。私も、そのように書いた記憶がある。 しかし「…

【地方公務員1年目必見!】効率的な仕事環境の作り方 ーパソコン編ー

www.youtube.com 新年度一発目は、「効率的な仕事環境の作り方」というテーマです。 細かいTipsみたいな話が多いですが、そういう細かいことを積もらせると、スイスイ仕事がさばける環境になっていたりするものです。 こういう感覚(責任を引き受けること - …

公務員ウケする公務員を目指さない

言いたいことは題名の通りなのだが、以下補足。 インターネットをどのように使っても自由なのだが、どうも地方公務員界隈は、公務員あるあるとか仕事の愚痴とかの身内ネタだったり、地方公務員に対する自己啓発を行っている人が多い気がしている。 現役公務…

マニュアルは組織内の格差を広げてしまう。

今の職場に配属されて1年半。早くも、新しく異動してくる職員への研修を担当することとなった。 長い時間をかけて資料を作り、研修自体も無事終えた。 しかし、研修が終わっても初歩的な質問が来て「え、それ資料に書いてるよね?」と戸惑うことも多い。 最…