かつげんの拠り所

1992年生のしがない子ども福祉系地方公務員のブログ

人に対する評価は、グラデーションではない。

人に対する評価は、結局は「敵」と「味方」ぐらいに区別することでしか評価できないのではないかと思う。人事評価が数値化されていったことにより、人間に対する評価は1点刻みで出来るように思われている。しかし、それはあくまで「科学的」な評価であって、一般的な感覚とはズレている。

普段の人間関係において「こいつは72点だな…」とは思わない。「科学的」で「見える化」された客観的な評価を、我々は生活の中で行わない。おそらくほとんどの人は「こいつは仕事できるな」とか「こいつはダメだな」ぐらいの評価しかしない。つまり、人間に対して2値的に評価しているはずだ。「こいつはダメだな」と思われると、そこから這い上がるのが難しいのは、このためである。

だから、評価を落としたときに、1点ずつコツコツと評価を上げることはできない。頑張れば頑張るほど、比例的に評価が上がるということはない。ある時突然、これまでの仕事ぶりが評価されて、「ダメなやつ」から「出来るやつ」に切り替わるものである。

見える化」は、こういう生活感覚を見えなくしている。図解したり数値化することが総じてダメとは言わないが、使いどころを間違えてはいけない。