読んだ。
さいきんの私の悩みとして、物事が忘れっぽくなり、思い出せなくなったということがある。さすがに年を取ってきたのかと思ったのだが、この本を読んで「思い出す力を鍛えていないからだな」と思った。
これまで私は、なにかあるたびにメモを取り、そのメモを集約してマニュアルを作成していた。これは、そのメモの内容を外部化し、いつでも参照できる環境を作ることで、その物事を忘れたいという発想からやっていたことだ。
これはこれで上手く行ったと思ったのだが、忘れたがゆえに、いちいちそのマニュアルを見なければならないという問題が発生している。忘れるためにマニュアルを作っているのだから、この帰結は当たり前なのだが、この本の読んで、そろそろ次のステップへ進まなきゃいけないような気がした。
何でもかんでも外部化して、その都度マニュアルを参照するようでは、手間である。ある程度のことは、自分の頭の中に覚えておかなきゃいけないし、その覚えている量が多ければ多いほど、仕事の能率は上がる。
そのためには、それを忘れて外部化するだけでなく、それを思い出し、頭に覚えさせなければならない。
つまり「忘れて、思い出して、覚える」というセットで考えなければいけない。
私はこれまで「忘れる」しかやってこなかった。それが全くダメというわけではない。「忘れる」しかやっていないことが問題なのである。
そして、思い出す能力を身につけるには、自分の頭を鍛えるしかない。
本の中でコーネル式ノートの話があった。このノートの取り方は私も知っていたが、いまいちその要諦を掴めなかった。「ただのまとめノートじゃん」と。しかし、著者の「思い出すためのノート」という解釈を読んで、腑に落ちた。
左側に書いた疑問やキーワードから、その内容を”思い出すために”まとめるのか、と。
ということで現在、Ankiを使って、本の内容から疑問文を作り、「疑問文-本の内容」となるような単語カードを作成中。作り終わったら通勤中にやる予定
これまで新しい本をどんどん借りて、右から左に読書していた。しかし再読して、頭に定着させる作業をしていかないと行けないなと、この本を読んで思い始めている。
来年の抱負は「鍛える」になった。