かつげんの拠り所

1992年生のしがない子ども福祉系地方公務員のブログ

2段階リーダーシップ論

組織を率いて、未開の地を切り開いていく者は、果たして「リーダーシップがある」といえるのだろうか。 リーダーシップに必要なのは、人々を引っ張って、組織の目標に導く力だと思われがちである。 実はこういう人は、最初は順調であるものの、ある程度時間…

情報化社会の要点

1990年前後から「情報化社会」と言われ始めたであろうから、もう30年近く経つことになる。 おかげで、世の中は「情報」に溢れ、インターネットはでき、凄まじい変化を遂げている。 しかし、情報化社会の要点は、量的な意味で「世の中に情報があふれる」こと…

#ジブリで学ぶ自治体法務 を解説してみよう

#ジブリで学ぶ自治体法務 というハッシュタグが、(非常に狭い範囲の)ツイッター上で話題になっています。 ただ、自治体法務にあまり明るくない方や、これから公務員を目指そうとしている人にとっては「なんのことやら」という話であることもしばしば。 そ…

「元公務員」と名乗る人たち

どうやらTwitterでは「元公務員」という肩書について、以下のようにひと悶着あったらしい。 おそらく発端としては、以下の2つのツイート。 公務員辞めてんのに公務員のここが嫌だとか言ってんじゃねえよ単純に気持ち悪りぃな。 — sho@元バンドマン公務員 (…

野党の苦境

あまり政治的な記事を書きたいわけではないが、あくまで一般論として。。。 これが、一体どれだけの世論を代表しているかはさておき、少なからぬ意見であるように思う。現状、野党がどれだけ対案を示し、それをアピールしたとしても、注目されるのはそれ以外…

アートにおける映像作品が苦手

最近、美術館によく行くようになったのだが、そこで気になっているのが、映像作品についてだ。 もちろん、特定の映像作品が良いとか悪いとか、そういう話ではない。むしろ、その「建付け」の話といって良い。 映像作品は、身体的にも時間的にも、私たちを拘…

「私」と「あなた」で考えることの限界

「自由という牢獄」について 少し前にこの本を読んだ。 自由という牢獄――責任・公共性・資本主義 (岩波現代文庫) 作者:大澤 真幸 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2018/09/15 メディア: 文庫 著者は「今の社会は、選択肢が多すぎて何をしたら良いのか分か…

ブログを始めて1年経ったことと、ブログを始めた理由

ブログを始めて、1年が経ったらしい。 「最初にしては、飛ばした文章を書くなぁ。。。」と振り返って思う。 そういえば、なぜこのブログを始めたのかを説明していないような気がしたので、これを機に書いてみたいと思う。 リセット癖 私は元々、文章を書く…

「選挙」というシステムは、時代遅れなのではないか。

最近「選挙」というシステムについて、懐疑的な見方をしている。 発端としては、選挙近くになると、「若者よ、投票へ行こう」というキャンペーンが繰り広げられ、あの手この手で、選挙の重要性を説くものが多く見られるようになったことだ。 普段は、政治と…

ひとが自由を感じるとき ー坂本真綾についてー

先日、このイベントに行った。 10thアルバム「今日だけの音楽」全曲先行試聴会 オープニングトーク→試聴→クロージングトーク という流れだったのだが、話を聞いている中で、坂本真綾について書きたいことが出てきたので、書いてみたいと思う。 坂本真綾と振…

根拠的理由と説明的理由

私は今、来年の研修に向けて、資料を作っている。 出来るだけ分かりやすく書こうと試みているわけだが、これがなかなか難しい。 作成の仕方としては、前担当の資料を改定する形で作成している。この前担当の資料が、極めて分かりづらい。 言ってることは分か…

紙のしおりと環境問題

私は最近、マグネットで出来た本のしおりを愛用している。 よくある紙のしおりは、目印になるように本から飛び出させておくと折れる。中に入れると、どこか分からなくなる。しまいには、本から落ちてなくなっていたりする。 マグネット型のしおりは、磁石に…

感情はなぜ波及するのか

言語は、コミュニケーションにおいて必須なツールである。しかし、そのコミュニケーションの円滑さを促進しようとして、全人類に共通な言語を作ろうとしても限界がある。 それは言語には、全人類を覆うような水平性だけでなく、専門性によって表されるような…

占いと俗世

ある時期、私は、占いにハマっていたことがある。 何をしてもうまく行かない時があり、藁をもすがる思いで、占いに行き着いたのだ。 元々私は占いに対して、「どうせ当たらないし、くだらないな~」と思っていた。テレビで流れる星座占いも、話半分で聞いて…

芸術鑑賞に素養は必要なのか

「アート」という存在が問題になっている。 きっかけは、あいちトリエンナーレにおける「表現の不自由展 その後」の開催中止だ。 その後、多数の作家が、この中止等に抗議し、その作家の展示を中止した。 このブログの通り、私も見に行った。感想としては、…

自分が動けなくなったときのことを想像する。

人生の要素 人生の三大要素は、「お金」と「時間」と「身体」だと思う。 働き始めてすぐに思ったのは、学生時代は「時間はあるが、お金はない」のであり、社会人は「時間はないが、お金はある」ということだ。 それを実感してから、「時間をお金で買う」とい…

あいちトリエンナーレ2019に行ってきた

全体的な感想 あいちトリエンナーレに行ってきた。 全会場を一通り回ったのだが、作品そのものの凄さ(色彩とか大きさとか技術とか)ではなく、作品の意味にクローズアップした作品(取材の成果のような映像や写真)が多かった。 ジャーナリストである津田さ…

「歌ってみた」から「やってみた」への変遷

「◯◯をやってみた」という動画は、動画のテーマにおいて、一番隆盛しているテーマと言ってよいだろう。 現在は、Youtubeでの動画視聴が定番となっているが、私は元々ニコニコ動画世代である。 思えば、ニコニコ動画時代では「歌ってみた」とか「弾いてみた」…

モノ消費からコト消費への移行

最近のトレンドは「コト消費」らしい。 消費は今まで、日用品や嗜好品などの具体的な物質を対象としていた。しかし最近は、ある出来事を消費する傾向がある。 この傾向のことを、前述の記事のように「モノ消費からコト消費へ」などと言ったりしているらしい…

QueenとJourneyにおける原理主義への処理の比較

Queenにおける原理主義 私は、Queenが好きだ。 少し前に「プライド」というキムタク主演のドラマがあり、その主題歌としてQueenが流れていたことがきっかけだった。 Queenには、フレディ・マーキュリーという絶対的なボーカリストがいた。映画「ボヘミアン・…

新人を話題の中心にする

職場に新人が配属された。 どうやら仕事について悩んでいるようだったので、サイゼリヤに連れていって、相談を受けた。 相談の内容はさておき、私はその話し方が気になった。 歓送迎会などの飲み会のときとは、まるで話し方が違う。かなり饒舌なのだ。 聞く…

「この係の仕事で大切なことってなんですか?」と後輩から聞かれた話

先日、前の職場の歓送迎会に参加した。 無難に挨拶をして、これまでお世話になった方へのお酌もして、楽しく飲むことができた。 と思ったのもつかの間、今年入庁したばかりの後輩からこんな質問が飛び出た。 「この係の仕事で大切なことってなんですか?」 …

ネット社会における椅子取りゲーム化

何かとポジションを取りたがる人 何か事件があったときに、すぐに意見表明をし、その事件に対するポジションを取りたがる人が多い気がしている。まるで椅子取りゲームをやっているような、そんな様相である。 たいていの場合、まっとうな極論のあとに逆張り…

「ゲーデル、エッシャー、バッハ」は訳分からないですよねという話

感想 この前ゲーデル、エッシャー、バッハ―あるいは不思議の環 20周年記念版を図書館から借りてきて読んだ。 理由としては、先日投稿した土曜会での発表の準備のために読んだ。 この本の書評などを見ると、結構評価が割れている。 例えばスゴ本さんでは、以…

繰り返すことに対する試論 -解説-

はじめに ここでは、2019年04月06日の土曜会で発表した「繰り返すことに対する試論」について、スライドを交えながら解説していきます。 スライド自体は、土曜会のHPでも後日公開されると思いますので、そちらも御覧ください。 今回の発表は、1月の土曜会で…

かつげんが3月に読んだ本

遅くなりましたが、3月に読んだ本の紹介。 今月読んだ本 リーダーを目指す人の心得 文庫版『必要だと思う以上に親切にしなさい。あなたが思うよりもはるかに強く、親切を受け取る側はその新設を必要としているのだから』(2019年03月01日) 自治実務セミナ…

日本財団に寄付しました!

昨日、日本財団から、お知らせが届きました。 2月20日に寄付したので、前回の日本赤十字社よりもだいぶ早く、領収書が届きました。 なぜ突然寄付したかというと、かつげんはこんなプロジェクトを(勝手に)やっているからです! #飲み会断って寄付 - Twitte…

なぜ公務員は、4月に一斉異動するのか?

昨日、この記事を読みました。 「4月一斉異動っておかしいよね?」という感覚はなんとなく分かりつつも、ちょっと間違っているのではないかと思ったので、現役公務員として書いてみたいと思う。 ちなみに、人事担当になったことはないし、勉強したこともな…

新人の教育係に指名されたあなたへ

地方自治体などでは、そろそろ異動の内示や組織改正等が発表されたことかと思います。 今回の中身の記事では、来年度から新人の教育係(ここでは「メンター」といいます。)に指名された方へ、その準備等を私なりに書いていこうかと思います。 メンターは、…

素人がチェルノブイリと福島に行ってきた(その3)

この記事は、素人がチェルノブイリと福島に行ってきた(その2) - かつげんの拠り所の続きです。 まだご覧になっていない方は、まずそちらを御覧ください。 今回は、前回の最後にも申し上げましたが、旅行記というよりも感想になります。 チェルノブイリに…